1979年
一般に、脳波を読むことは難しいことだとされている。脳波の正常異常の区別が出来るようになるためには、1年はかかるとされており、本当の熟練者になるには5年、10年とかかるという。
本学習システムの学習終了時の結果によれば、一人の人の完全な脳波をほぼ90%の精度で読むことが可能になっている。学習時間は7時間から10時間である。
学習の方法は、プログラムテキストの指示に従って資料の脳波を読んでいくという完全に自学自習のシステムであり、内容の構成は行動の分析の結果をもとに作りあげたものである。
分析対象者などの諸条件により、学習システムとしては十分満足できるものとは言えなかったが、技術に関して経験を科学的に積み上げる方式を開発すれば、学習時間をずっと短縮できることが証明できた一例である。
この学習システムは、脳波計のメーカーである三栄測器(株)の委託により開発したもので、脳波計の販売を担当する人々が、脳波とは何か、どのように読みとるのか、などについて、短時間で習得できるように、との要望に応えたものである。
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ユニット | 内 容 | ステップ数 | 学習時間 |
Ⅰ 脳波の読み方 | 1 学習の目標、学習のすすめ方 2 振幅のはかり方 3 周波数のはかり方 4 基礎波 5 ア-チファクト 6 緊張及び開閉眼による変化 7 光刺激による変化 8 過呼吸による変化 9 睡眠脳波 10 総合練習 |
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Ⅱ 脳波計の機能と操作 | 1 準備 2 電源投入前の各部点検 3 電源投入 4 記録紙のセット 5 感度の調整 6 波形の安定と雑音の除去 7 電極誘導の選択 8 電極抵抗測定 9 その他の機能 10 機械の保守と故障の処理 |
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Ⅲ 電極の装置 | 1 準備 2 電極接着の部位と順序 3 電極記号 4 電極番号 5 電極接着技術 6 電極抵抗測定 |
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計 | 466 | 7~10時間 |