寄 稿 | 人間自体を訓練する教育を目指して | 横浜市立横浜商業高等学校別科教務主任 柴崎宣雄 |
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林業の新しい訓練システムの開発 | 元林野庁沼田営林署技術開発センター所長 仙田和ニ | |
手順主義教育から探究学習へ | 富山県立高岡女子高等学校衛生看護科科長 大城満寿子 | |
解 説 | 心技体の統一をめざす教育転換への研究と実践 | 能力開発工学センター常務理事 安田 浩 |
本巻も2部構成である。第1部は、矢口教育学が、行動=形成の立場から文献資料にどのようにアプローチし、そこから人間形成のプロセスと場、モデルとする人間の具体像をどのようにとらえるかという行動モデルとしてまとめた。矢口教育学では唯一のものといってよい極めて貴重な活動モデルである。第1部に収められている4論文は、職人道・町人道・修行道・茶道・武道といずれも生涯にわたる探究によって形成される心と人間像をとらえたものである。これらの行動のモデルは、第2巻所載の行動分析の方法論が確立された後に実施されたものである。
第2部は、上記の行動モデルの展開の前後に取り組んだもので、人間を対象にした技術(理容道・看護道)の形成と時間の長いスパンを持った自然を対象にした技術(造林道)の形成をめざした学習システムの開発モデルとしてまとめたものである。いずれも心と態度・構えの形成が重要な行動のモデルといってよいであろう。
第2部については、当時学習システムの開発に携わった3人の方(横浜商業高校・林野庁・高岡女子高校)から、心や構えの形成についてそれぞれ一文をいただき巻末に収録した。