人間の脳はどんなふうに行動のモデルをものにするか ~教育学以前の話~
プログラム学習の理論と方法
刊行意図と構成 | 行動=形成の矢口教育学の継承と発展をめざして | 能力開発工学センター常務理事 安田 浩 |
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寄 稿 | 教育研究者矢口新氏を想う ~選集刊行に寄せて~ | 九州大学名誉教授 岩井龍也 |
座談会 | 矢口教育学の源流をさぐる | 元国立教育研究所所員諸氏 (岩井、元木、最上) |
解 説 | 九州大学名誉教授 岩井龍也 |
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年 譜 | 矢口新先生の生涯と活動の軌跡 |
行動=形成をめざす矢口教育学の土台となる昭和30年代の活動をまとめた「プログラム学習の理論と方法」(1962年、明治図書出版KK)を中心に収録した。これは、行動=形成をめざす矢口教育学が、戦後のわが国の学校教育の全体に対して、プログラム学習方式の立場から、その革新の方向を理論と方法というきわめて具体的な活動モデルを示して提言したものである。
また、矢口教育学が、常に人間へのアプローチの基盤に置いていた脳科学による行動モデルに関する小論「人間の脳はどんなふうに行動のモデルをものにするか」(1984年、能力開発工学センター研究紀要)を、本選集のトップに位置づけた。刊行年代はずっと後になっているが、矢口新が脳科学にふれたのは1960年代であり、その後の矢口教育学の人間観に一貫して流れているものとして巻頭に収録した。
第1巻には、矢口新の人間像の全体をとらえていただくために、特に「矢口新先生の生涯と活動の軌跡」を年表として、また、昭和20?30年代の国立教育研究所時代における矢口新の活動の様子を、当時活動を共にされた岩井龍也・元木健・最上太門の3氏を中心とした座談会として巻末に載せてある。